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活動のご報告

土曜日の午後はH2Oサンタ チャリティートークイベント<あっとすくーる>を開催しました!

2025.04.19

本日、阪急うめだ本店9階祝祭広場で開催したチャリティートークイベントは、「NPO法人あっとすくーる」の渡 さんにお越しいただき、お話を伺いました。

『NPO法人あっとすくーる』は、ひとり親家庭のこどもたちに学習支援をされている団体です。活動を始められてから15年目を迎え、「どんな家に生まれても子どもが前向きに生きることができ、その生き方で誰かの支えとなれる社会」をビジョンに掲げ、日々活動を行われています。

近年、日本でもこどもの貧困が深刻化してます。日本全体の相対的貧困率は11.5%で、なかでもひとり親家庭における貧困率は44.8%と他の先進諸国と比較してもその高さが際立っています。その様な状況の中、母子世帯の母が抱えるこどもについての悩みの中で最も高い割合を占めているのが「教育・進学」問題です。そして同時に両親の離婚等様々な理由でひとり親家庭の環境で育ってきたこどもにとっても「本当はもっと学びたいのだけれども経済的に困難だし、これ以上親に負担をかけたくない」などの理由で学ぶことを諦めてしまっている事も多くあるそうです。

渡さんがこの活動を始められたきっかけは、ご自身もひとり親家庭で育ったことにもあるそうです。大学在学中の20歳のときに「自分が経験したしんどさを、次世代のこどもたちに残したくない」と感じ、こどもは生まれる家を選ぶことができないので、どのような家に生まれても家庭環境に左右されず、こどもたちが前向きに生きていける社会をつくりたい、という思いでこの活動を始められたそうです。

NPO法人あっとすくーるでは、こどもたちが家庭環境に関係なくしっかりと学習ができ、自分の夢を叶える事ができるように学習塾(渡塾)を開き、こどもたちへの学習支援事業を行っています。具体的には、ひとり親のこどもたちへの学習支援を行っており、ひとり親のこどもたちには授業料の減額制度(一般の授業料の半額)を設定しています。また、ひとり親家庭に対して奨学金や国の支援制度などの情報提供なども積極的に行っています。もし、授業料の滞納があった場合も、支払いの催促ではなく「何かお困りごとがあるのでは?」と連絡することから話を始めるそうです。そうすることで、経済状況などについて相談が始まるきっかけになることもあり、様々な支援につなげることもできるそうです。

塾では大学生が講師を担っており、勉強の指導はもちろんのこと、年齢の近いお兄さん、お姉さんたちが勉強以外のこどもたちの生活全般の悩み・相談にも乗ることができ、こどもたちがこれからの自分の人生を諦めることなく強い意志をもって歩んでいけるための手助けをしてくれています。

渡塾では勉強をしなくてもいい、居場所としての利用も可能です。親との関係が悪くて家に居たくない。親が仕事で帰りが遅いので一人で家に居たくない、など日常でちょっと寂しさなどを感じているこどもたちに「自分はひとりじゃない」「味方がいる」「何があっても大丈夫」という安心感を持ってもらえる様、いつでも自由に来れる場所として塾を開放しています。居心地の良い近くの親戚のお家って感じだそうです。家でも学校でもない第三の居場所として、塾がない日でもこどもたちはやってくるそうです。

また、団体ではいろいろな企業と連携し職業説明会など行っています。こどもたちがどの様な家庭環境であれ、しっかり学習し夢を叶える事ができるように、多くの職業を知ることで、「こんなに沢山の職業からやりたい仕事を見つけられる!」とテンションがあがるそうです。今日会場にいらっしゃている方で、うちの企業にも!という方がいらっしゃたら嬉しいです!また、一緒に寄り添ってくれる大学生の塾講師も大募集しています。こどもたちの気持ちに寄り添いながら、目標の実現に向けて一緒に支えてあげて下さい。詳しくは団体HPをご覧ください。そして最後に渡さんは、「あっとすくーる」のこうした活動を多くの方に知ってもらい、そして友人知人の方にも広めてもらい、一緒に応援してもらえればありがたいと仰いました。

NPO法人あっとすくーるホームページ

今回も、こどもたちが楽しく学べるHANKYUこどもカレッジ企画と連動して、チャリティートークイベントを聞けば答えがわかるNPOクイズを実施し、正解の方にはH2Oサンタオリジナルクリアファイルをプレゼントしました。トークイベントの終わりには、たくさんのあたたかい拍手もいただきました。大勢の方が渡さんの活動に共感してくださる空気感を感じました。

本日もご来場いただき、ありがとうございました。