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活動のご報告

土曜日の午後はH2Oサンタ チャリティートークイベント<認定NPO法人サイレントボイス>を開催しました!

2025.12.06

本日、阪急うめだ本店9階祝祭広場で行われましたチャリティートークイベントは、認定NPO法人サイレントボイスの代表理事 尾中友哉さんにご来場いただき、お話を伺いました。

認定NPO法人サイレントボイスは、大阪市の谷町六丁目を拠点として、2016年の設立以来、聴覚に障害を持つこどもたちの居場所作りに取り組んでいます。その活動が認められ、今年の9月に大阪市で50団体目となる認定NPO法人の認証を受けました。

厚生労働省の調査によれば、聴覚障害児は、約1,000人に1人の割合とされています。同じ境遇のこどもたちがひとつの地域に大勢いるわけでなないため、幼いこどもの中には、自分だけが音のない世界で生きている、と感じてしまうケースも見られるそうです。

そのような状況の中、サイレントボイスでは、耳が聞こえない、あるいは聞こえにくいこどもたちへの教育事業を行っています。事業の一つとして、ろう児や難聴児、そしてその保護者が対象の総合学習塾「デフアカデミー」という、放課後に集まる居場所を運営しています。ここでは、遊びを取り入れた集団授業やイベントを実施し、こどもたちがコミュニケーションの壁を超えて、自分らしさを感じ、自ら夢を叶えていくための教育を提供しています。最初は大人しかったこどもたちも、徐々に慣れていき、エネルギッシュになっていく様子が見受けられるそうです。

サイレントボイスでは、日本全国各地に住むこどもたちにも、オンラインで手話のできる先生や仲間とつながり、学べる場を広く提供することを目的として、「サークルオー」というオンライン学習塾も運営しています。

人口の多い都市部以外の地域では、ろう児・難聴児への支援が十分に行き届いていないため、こどもたちは放課後に居場所を見つけられず、孤立しがちになるという課題に対応するためです。このサービスにより、遠方に住むこどもたちも教室へ通う負担なく、手話で学び、友達やさまざまな人々とつながる機会を得ることができます。

こどもたちにとって、人との出会いは世界を広げる大きなチャンスです。「サークルオー」は、考え方や行動のお手本となる人たちとの出会いの場をつくる機会にもなっています。

一言で手話といっても、さまざまな種類があるそうです。日本国内だけでなく世界に目を向けると、文化の違いがあるように、手話にも地域による違い(方言)があるとのことです。例えば、「仕事」という手話表現は地域によって異なります。関西、特に大阪では、かつて印刷業が盛んだったため、書類を整える動作で表現するのに対し、自動車産業が盛んな愛知県では、左右のこぶしを上下に合わせる「プレス機」のような動作で表現するそうです。このように、地域の文化や習慣の違いが、手話表現の違いにもつながっているのですね。

今日は、H2Oサンタが午前中、こども食堂の皆さんと阪急泉南グリーンファームに農業体験ツアーを実施していた話から、尾中さんに野菜の手話についてもいくつか教えていただきました。例えば「ねぎ」の手話は、その長さを表現したものです。「スイカ」は、食べるしぐさ、「さつまいも」は焼き芋を二つに割る仕草などです。手話の成り立ちを教えていただくと、しっかりと覚えることができそうです。会場の皆さんも笑いを交えながらいっしょに手話を勉強してくださいました。

そして、もうすぐクリスマスということで、会場から小さなサンタクロース姿のこどもたちがステージに来てくれました。一緒に「メリークリスマス」の手話表現にチャレンジ!まず、【1】 指で「X」を作ります。これは、X’masを表します。【2】 次に、クラッカーを鳴らすような表現で下から上に手のひらを開きます。これで、「クリスマスおめでとう!」の手話になります。二人のサンタ君も、手話で会場を盛り上げてくださいました。ありがとうございました!



最後に、尾中さんからメッセージをいただきました。「聞こえない人、聞こえにくい人の中にはプロスポーツ選手もいます。弁護士や、医師になった人もいます。学べる環境さえあれば、自らが望む生き方を選べます。しかし、そのような環境に出会えなければ、『自分はこんな仕事しかできない』と思い込み、前に進めなくなってしまいます。それは、本人にとっても、社会にとっても、非常にもったいないことです。だからこそ、私たちは、そうした出会える環境を作っていきたいと思って活動しています。今日聞いたことをご家族にお話ししたり、お友達にSNS等で広めていただけると、大変ありがたいです」と、お話しくださいました。

サイレントボイスのHPは➡コチラ

また、今回も、こどもたちが楽しく学べるHANKYUこどもカレッジと連動して、チャリティートークイベントを聞けば答えがわかるNPOクイズを実施し、正解の方にはH2Oサンタオリジナルクリアファイルをプレゼントしました。

トークイベント終了後、クリアファイルを受け取りにいらしたお客様は、大人もこどもも、今日覚えた「ありがとう」を手話で伝えてくれました。また、箕面市からご来場いただいた、女性のお客様は、ご自身も手話のサークルに通われているらしく、今日は話を聞くことができて、とても良かったです。この後、サークルに行くので、今日の話を伝えます。頑張って下さい!応援していますと、手話でエールをいただきました。クリスマス前の祝祭広場は、本当に大勢の方がおられました。その熱気と、尾中さんのあたたかなお話が、会場全体をほんわかムードにしてくださいました。


本日もご来場いただきましたみなさま、ありがとうございました。


2025年11月で10周年を迎えました。

みなさまからのご支援に心から感謝申し上げます。

特設サイト▶ https://santa.h2o-retailing.co.jp/h2o-santa/10th/index.html