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活動のご報告

土曜日の午後は H2Oサンタ チャリティートークイベント<NPO法人サイレントボイス>を開催しました!

2023.09.30

本日のチャリティートークイベントは「北海道物産展」で賑わう阪急うめだ本店9階祝祭広場からお届けしました。「NPO法人サイレントボイス」代表理事の尾中さんにお越しいただき、お話を伺いました。

厚生労働省「令和3年難聴児の早期発見・早期療育推進のための基本方針作成に関する検討会資料」によると聴覚障害児は約1,000人に1人の割合でいるそうです。1,000人に1人という割合は、学校の規模などにもよりますが小・中学校に1人いるかいないかという状況です。そのため、身近に同じ境遇のこどもがいないことが多く、聴覚障害について多くの方が理解されているわけではありません。

その様な中、NPO法人サイレントボイスではコミュニケーションの壁を感じているこどもたちに楽しさや自分らしさを感じ、チャレンジする環境を提供されています。ろう児・難聴児に特化した総合塾「デフアカデミー」という放課後デイサービスを谷町六丁目(大阪市中央区)に開設し、こどもたちがコミュニケーションの壁を越えて夢を叶えていくための教育を提供しています。この「デフアカデミー」設立とともに、各地から「利用したい」という声を多くいただき、現在の登録者は、約100人にのぼるそうです。「デフアカデミー」の教室には、手話ができる先生のもと、こどもたちのハツラツとした笑顔があふれているそうです。

また、団体では「教室事業」だけではなく、全国のローカル地域のこどもたちにもオンラインで手話のできる先生や仲間とつなげ、学ぶ場を広く提供されています。

こどもたちにとっては、人との出会いは世界を広げる機会です。こどもたちが多くの人と出会い、様々な刺激を受けて何か新しいことにチャレンジできたりするきっかけが生まれればいいですね。

今回のトークイベントでは尾中さんがこの活動を始められたきっかけのお話や、簡単な誰にでもできる手話などを教えて頂きながら色々なお話をしていただきました。例えば「こんにちは」は指2本を額のところに持っていき、その後左右一本ずつの指を曲げるそうです。指2本は時計の長針短針の意味で、お昼の12 時を表現しています。指を曲げることで、人と人がお昼時に出会って、お辞儀をして「こんにちは」の挨拶をする状況をあらわしているそうです。成り立ちを聞くとうなずけますね。またコミュニケーション手段として、発音が困難な外国語を習得するより、世界共通の手話があれば役立つのでは?との問いには、手話は生活習慣・文化が影響しているので世界共通の手話を作ることは困難とのことでした。「飲む」など、世界中の人が同じようなしぐさを連想できる行為は、どの国でも近い表現の様です。また、一般の方があまりご存じでない興味深いこととして、手話にも方言があるそうです。昔、大阪周辺の聴覚障害の方は印刷業に携わる方が多かったため“大阪弁”の手話で“仕事”は、紙を整える動作だそうです。一方、名古屋周辺では自動車産業に携わる方が多いため、お仕事を表す動作は、左右のこぶしを上下にトントンと合わせる、プレス機の様子で表現するそうです。面白いですね。尾中さんに説明いただいたように、さまざまなことには理由があって、そこを知ることで興味を持ち、知識が拡がり、自分以外の誰かのことをより理解することができて、人と人との距離が近づくことが実感できました。今日は会場のみなさんも沢山の方が手話にチャレンジしてくださり「とても楽しかった」との感想をトークイベントの後にたくさんいただきました。

今回も、こどもたちが楽しく学べるHANKYUこどもカレッジ企画と連動して、チャリティートークイベントを聞けば答えがわかるNPOクイズを実施し、正解の方にはH2Oサンタオリジナルクリアファイルをプレゼントしました。今日はとってもたくさんのこどもや「昔こどもだった方」にクイズにご参加いただき、用意していたクリアファイル全てがなくなりました。ありがとうございました!


本日もご来場いただき、ありがとうございました。