土曜日の午後はH2Oサンタ チャリティートークイベント＜NPO法人子どもセンターぬっく＞を開催しました！
2025.10.02本日、阪急うめだ本店 9階祝祭広場で開催したチャリティートークイベントでは、NPO法人こどもセンターぬっくの森山ジェニーさんにお越しいただき、お話を伺いました。
子どもセンターぬっくは、今年の9月で法人設立10周年を迎えた、大阪で初めての、子どもシェルター（避難所）「ぬっくハウス」を運営しています。「こどもたちにぬくもりのある生活を」、との思いで名づけられたこの「ぬっくハウス」は、保護者からの虐待や経済的搾取（アルバイトをしても保護者にお金を取られる）などによって家に帰ることができず、 今夜眠るところがないなど、居場所をなくし、心も身体も傷ついているこどもたちのため、身体を休め、心を癒せる生活の場として一時的に受け入れる施設（緊急避難場所）になっています。
森山さんがぬっくでの活動を始めたきっかけは、高校卒業後、社会人として働きながら大学受験を経て弁護士になったというご自身の経緯にあります。大学に進みたいという思いを支えてくれた大人の存在が、今度はご自身がこどもたちを「支え、守る」存在でありたいという強い気持ちにつながったそうです。
安心して帰る家がなく、夜遅くまで繁華街をさまようこどもたちは少なくありません。こどもセンターぬっくは、行き場のないこどもたちの居場所となるこどもシェルターや自立支援ホームを提供しています。大阪で2016年3月まではこうしたこどもたちを一時的に受け入れる施設はありませんでした。2016年4月にこどもシェルター（女子専用）「ぬっくハウス」が開設され、大阪で初めてこどもたちの受け入れが始まりました。2025年9月末現在198名が入居しており、今年で10周年を迎える「ぬっくハウス」からは、1年間に平均約20名のこどもたちが巣立っていったことになります。対象はおおむね15歳から20歳の女性で、入居期間は数日から2か月程度です。入居者が安心して過ごせるよう、一人ひとりに個室を用意し、スタッフやボランティアが常駐して衣食住を提供しています。また、こども担当弁護士（コタン）が一人ひとりにつき、スタッフや児童相談所職員と連携を取りながら、こどもたちに寄り添い、個々の問題について話し合い、将来自立して生活できるよう支援しています。
こどもシェルター「ぬっくハウス」での入居期間はおよそ2～3か月が基本ですが、退所後のこどもたちのフォローアップも行っています。心身ともに傷ついたこどもが一人で自立することは容易ではありません。そこで、2020年4月に女子専用の自立支援ホーム「Re-Co（りこ）」を、2023年12月には男子専用の「Ma-Co（まこ）」を開設しました。これらの自立支援ホームは、家庭で生活できなくなったこどもたちが、仕事や学校に通いながら、自立に向けた準備をする場所です。ぬっくハウスと同様に、こども担当弁護士（コタン）が一人ひとりにつき、スタッフとともに生活リズムの確立、貯金、家事や金銭管理、対人スキルの習得などを支援し、経済的・精神的な自立を目指します。特にここでは、これから自立に向かって生活するこどもと「話し合いを通じて、一緒に考える」ことを大切にしているそうです。
そして、子どもセンターぬっくは法人設立10周年記念シンポジウム「ぬっくが取り組む『困難の中にある子どもの声を聴く』支援について」をテーマに講演を開催します。詳しくは下記URLをご覧ください。
また、団体ではこどもたちのために、個人や企業などからのご支援を受け付けています。ご寄付はもちろんのこと、使わない衣類、食器、雑貨などのご提供（無償提供）、「ぬっくハウス」や「Re-Co」「Ma-Co」を退所したこどもたちが生活するための賃貸物件の提供も求めています。現在、「ぬっくハウス」退所後の住む部屋が不足しており、期間限定でも構いませんので、お部屋の提供をぜひお願いしたいとのことです。
以前、このトークイベントでこの話題をお話しした際、ある方がマンションのお部屋を2部屋ご提供くださるという嬉しい出来事がありました。森山さんは、「またそのような機会があれば大変うれしいです」とお話しされていました。
最後に森山さんは、「皆さんの周りに、『この子、大丈夫かな？』『うちのこどもの友達が心配』など、気になるこどもがいたら、ぜひ声をかけてあげてください。そして、こどもセンターぬっくのこういった活動についてもっと知っていただき、応援していただくのはもちろんのこと、友人・知人の方へ広めていただければ大変うれしいです**」と結ばれました。
今回も、こどもたちが楽しく学べるHANKYUこどもカレッジ企画と連動し、チャリティートークイベントを聞けば答えがわかるNPOクイズを実施しました。正解された方には、H2Oサンタオリジナルクリアファイルをプレゼントしました。
本日もご来場いただき、ありがとうございました。