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活動のご報告

土曜日の午後は H2Oサンタ チャリティートークイベント<NPO法人西成チャイルド・ケア・センター>を開催しました!

2025.11.15

本日、阪急うめだ本店 9階祝祭広場で行われましたチャリティートークイベントは、NPO法人西成チャイルド・ケア・センター代表理事の川辺康子さんにご来場いただき、日頃の活動についてお話を伺いました。

西成チャイルド・ケア・センターは「食事」を通じてこどもたちが安心して過ごすことのできる「居場所づくり」としてスタート。最初は「こども食堂」という言葉もなく、こどもが集まる「遊びの広場」として2010年に始められました。そんな場所をつくるきっかけは、地域の学校の先生との情報交流からだそうです。その時は集まってきたこどもたちは、夕方になるといつも苛立つことが多く、ケンカも多かったため、「それじゃ、一緒に晩御飯たべよっか?」ということがきっかけで「こども食堂」がスタートしました。当時は全国で20か所程度と言われていたこども食堂も、今では、大阪府下では900ヵ所以上。国内にでは1万ヵ所を越え、身近な存在になっています。

こども食堂を始めた頃、こどもたちから「なんで、お前の言うこと聞かなあかんねん!」といった暴言が飛び出すことも多かったそうです。ですが、代表の川辺さんは、その暴言が「助けて!」という叫びに聞こえて仕方がなかったそうです。こどもがそんなひどい言葉を使うのは、普段からその言葉を聞いている、浴びせられている、からだと感じたそうです。

そんな西成チャイルド・ケア・センターには、一週間で約150人ほどのこどもたちがやって来ます。食堂には驚くほど多くの「お箸」があり、最初はこどもたちが好きな箸を選んで使っていましたが、今では各自が「My箸」を持ち、お箸に名前を書いて使っています。そうすることで、自分の家庭のような温かさを感じられるようです。

そして、現在は80団体が登録する「こども食堂ネットワーク関西」の活動も行っています。このネットワークでは、地域ぐるみで垣根のない居場所を作るために、こども食堂の運営ノウハウを伝えたり、こども食堂へ行きたい人や手伝いたい人のネットワークを作っています。

ネットワークに相談に来るのは、こども会の世話役や、「近所で困っているこどもがいるから何とかしてあげたい」というような「優しいお節介」をしてくださる大人たちだそうです。

現在、西成チャイルド・ケア・センターで一週間に焚き上げるお米の量は30キロ。お弁当の持ち帰りは一日約40食。そんなこども食堂では大量の食材が必要です。こどもたちがたくさん集まり、にぎやかで楽しいひとときをみんなで過ごすことができるのですが、食材の手配がとっても大変だそうです。お米や缶詰などの保存食品はもちろん、野菜や果物などの生鮮食料品の寄付も本当にありがたいとのことです。

にしなり☆こども食堂では、欲し い食材をHPでお知らせしていますので、チェックいただけると嬉しいです。





今日はボランティア歴8年目の井上さんが会場の大階段席に座っておられましたので、急遽、お話を伺いました。井上さんがボランティアを始めたのは、本当に軽いきっかけ、「ホームページ(HP)を見たから」でした。たまたま「ちょっと料理ができるからやってみようかな」という気持ちから、早8年が経ったそうです。H2Oサンタも、井上さんをこども食堂でお見掛けしたことがあるため、ご近所の世話好きな方かと思っていたのですが、お住まいは神戸とのことでした。井上さんは、ボランティアに参加した後はしんどいけれど、帰りの電車の中では、みんなが笑顔で過ごしてくれるためのお手伝いができたという達成感があり、毎回、「行って良かった!」と感じるそうです。

また、井上さんがボランティアを始めた頃に小学生だったこどもたちも大きくなり、一緒に食事を準備する側になったり、悩みを打ち明けてくれたりして話をすると、「一緒に成長してきたな」と感じるそうです。

最後に川辺さんからは、「H2Oサンタのトークイベントに呼んでもらって、私たちの団体を知ってもらう機会が増えてとても嬉しいです。今日のトークイベントの情報も会場のみなさまが拡散していただけるとありがたいです。」というお言葉がありました。

こども食堂の食材はほとんどが寄付で賄っていますが、今日は会場に、いつもたくさんの食材の応援をしてくださる方も来られていました。これまで「いつもすみません」が口癖だった川辺さんですが、最近は「ありがとうございます」と、感謝の言葉も変わったそうです。

また、様々なボランティアも募集されています。調理師の免許などは必要ありません。こどもたちのために何かしたいけれど、お話があまり得意でないかな、といった方がずっと皿洗いで活躍するといったこともあるそうです。

川辺さんは最後に、「みなさまのご近所にもきっとこども食堂があると思いますので、ぜひのぞいてみてください!」とのメッセージをくださいました。

西成チャイルド・ケア・センターの詳しい情報はHPをご覧ください▼

西成チャイルド・ケア・センターHP



本日は、トークイベントを聞きにいらしていた男性の方が、「自分は以前調理師をしていて、こども食堂をしたいと思っていた。終りの方からしか話を聞いていないので、どんなことを話したのか教えて欲しい」と興味を示してくださいました。こうした繋がりがもっともっと広がると、とても嬉しいです。

本日もご来場いただき、ありがとうございました。